集合住宅において設備の劣化は、避けられない問題です。特に難しいのが電気工事で、適切なタイミングでメンテナンスを行わないと、火災などの大事故にも発展しかねません。
また設備によっては、メンテナンスや交換工事の際、一時的に停電するケースも考えられます。
今回は共用部分の電気工事に関して、注意すべき点を工事箇所ごとに紹介します。
■空き巣や火災……犯罪や事故を防ぐために手を打てること
共用部分における一般的な電気工事は以下の5つ。メンテナンスや適切な交換を怠るとどのような事態を招いてしまうのでしょう。未然に防ぐ方法を解説します。
・照明器具
廊下や階段下などの共用部分の照明は、直射日光や風雨にさらされたり外気の影響により、耐用年数よりも早く老朽化が進むことがあります。
劣化が起こるのは照明だけではありません。照明を取り替えても頻繁に切れてしまう場合は、照明器具の交換も必要になります。
前回のブログでは、共用部分の照明のLED化により、コスト面や耐用年数で大きなメリットがあることをご紹介しました。照明の耐用年数が近づいている場合、LED照明への交換をおすすめします。
・インターホン
オートロックのマンションなど、共用部分にインターホンを設置している集合住宅も多いことでしょう。インターホンに不具合が生じれば、マンションの防犯体制に問題があると住民に不安を与えかねません。
オートロックシステムのインターホンの寿命は約15年というのが一般的です。この15年を過ぎると故障頻度が高くなるだけではなく、メンテナンス用の部品も廃盤になり、修理そのものができなくなる可能性があります。
修理も配線工事を要する場合ですと、工事の規模も大きくなります。定期的な点検はもちろん、早期の修理体制を整えておきましょう。
・防犯カメラ
インターホンと同じく集合住宅の防犯体制の一翼を担う防犯カメラは、その存在自体が犯罪の抑止力として効いています。エントランスホールや廊下などの集合住宅内だけでなく、駐車場やゴミ捨て場などの周辺で起こり得るトラブルを未然に防いでくれます。
トラブルが起こったのちにじつは防犯カメラが壊れていた……という事態になると、管理体制が厳しく問われます。定期点検とともに、早めの対策が必要です。
・分電盤
分電盤は劣化が進むと、亀裂やサビなどが生じ、ショートや漏電事故の原因となります。その場合はマンションが一斉に停電してしまうことに。状況によっては、火災などの大事故を引き起こしてしまうことも考えられます。常日頃から分電盤の状況はチェックしておくに越したことはありません。
工事の際には電気が使えなくなることもあるので、スケジュールを調整し、住人に対して早めの告知を心がけましょう。
・火災報知器
住宅火災による死亡要因のトップは「逃げ遅れ」で、なんと全体の6割を占めています。少しでも早く火災の発生に気づいていれば、救われた命もあったことでしょう。
その火災の発生を知らせる火災報知器も、雨風や直射日光の影響により劣化が進むと、耐用年数よりも早く寿命を迎えてしまいます。
法律では消防用設備の定期点検の実施が義務づけられていますが、人命がかかっていることを考えれば、こまめに点検を行いたいものです。
■最上の対策はプロへの早めの相談
集合住宅の電気工事は、何をおいても早期の対策がいちばん。ただし電気工事は専門家でないと見極めが難しく、少しでも懸念されていることがあれば、ただちにプロへ相談することをおすすめします。
和興電業は半世紀以上の業歴を誇り、地域にねざした業者として、数多くの集合住宅の電気工事を手がけてきました。
これまでの実績が評価され、東京電力の優秀電気工事店にも認定されています。
集合住宅の電気工事のことなら、お気軽に和興電業までご相談ください。